子どもがいる家庭の離婚

離婚にはメリットもデメリットもある

今の結婚生活に疲れてしまった、相手の不倫や暴力などに耐えられない、喧嘩がいつまでも続くなど、様々な理由で離婚を考えているとしても、やはり心配になるのが「離婚が子供のためになるかどうか?」ということでしょう。

毎日子供の前で喧嘩を繰り返したり家庭内暴力が続くようであれば、ひとり親になった方がいいのでは?と思うものです。
しかし実際には、「一人で子供を育てていけるだろうか?」「子供の将来のために、自分が我慢すれば良いのでは?」と勇気が出ず、なかなか一歩を踏み出せないという親も多くいます。
子供がいる家庭での離婚でまず覚えておきたいのが、離婚にはメリットとデメリットの両方があるということです。

結婚生活がストレスになっている場合、離婚で得られる最大のメリットはストレスの軽減です。
毎日の喧嘩や感情的なストレスがなくなることで心に余裕や安定が生まれますし、健康に影響が出るほどストレスが溜まっていたというケースでは身体も健康的になるケースが多いでしょう。
親が健康的で健全な精神状態になると、子供の精神的な安定にもつながっていくことが多くあります。

反対に離婚すると、経済的な安定がなくなるケースが多く見られます。
現代の日本の場合、特に母子家庭の貧困率が高いのが現実で、行政の支援も充実しているとは言えません。

仕事の量を増やす必要が出てくる場合、時間や体力の余裕がなくなってしまい生活の質が下がってしまう可能性も十分に考えられます。
さらに離婚することで「名字が変わる」「片親家庭であることで周囲と衝突してしまう」「引っ越ししなければならない」など、子供のストレスになりかねない要因が発生してしまいます。

離婚の際に考えたいのは育児と仕事の安定

親の離婚は、子供の生活環境に直接大きな影響を与えるものです。
離婚を考える際には、まず育児と仕事のバランスが取れるかどうか考えましょう。

一人で子供を育てていく覚悟とそれが行える環境があるかどうか、そして周囲からのサポートが得られるかどうかを十分に検討する必要があります。
子供のためにと思って離婚したのに、子供に我慢ばかりさせている、自分に余裕がなくなって子供にストレスを感じさせているケースは、親子をより追い詰めてしまいます。

子供を育てるために必要な生活費がいくらなのか、どれくらいの収入が必要なのかなどを計算し、実現の可否と各自治体の福祉から得られる支援がどれほどなのかを確認しておきましょう。

離婚以外に選択肢はないか考えてみよう

離婚という大きな決断に踏み切る前に、離婚以外に選択肢はないかを必ず考えるようにしましょう。
特に、「子供のために」という理由で離婚を検討しているなら、離婚したいと思っている本当の理由や、何が変われば離婚をしなくても済むのかをじっくり思い返してみましょう。

冷静に考えるために、離婚をする前に一時的な別居をするという選択肢もあります。