毒親との付き合い方

距離感が大切

毒親とは、干渉や虐待、ネグレクトなどによって子どもを支配しようとし、子どもに悪影響を及ぼす親のことです。
近年「毒親」についてメディアで報じられることが多くなり、その認知度も以前よりも高まっています。

こうした世間の流れもあり、自分が毒親気質だと気づいている人もいるようです。
特に母親と娘は、そのような関係に陥りやすいということが分かっています。
親と子は一体だという考えをもっている人は毒親になりがちなので、親は親で子は子、別の人格を持つ2人の人間であることを意識することが大切です。

子どもの中には、親が過保護なのではなく毒親かもと気づき始めることもありますが、一番大変なのはそのことに気づいた後かもしれません。
もし親が毒親と分かっても、子ども側が自体を改善するためにできることはそう多くはないからです。
では、そのような親とどのように付き合っていけばいいのでしょうか。

子どもが親の考え方を変えるのは至難の業ですので、子どもは意識を自分を守ることに集中させることが大切です。
具体的には、親との関係性に距離を置く、親の無理な期待に応えようとしないという方法で自分を守る事ができます。
距離を置くと言われても、同じ家で常に接している親とどうやって距離を置くのかと疑問に思うかもしれません。

適切な距離を置くためには、まずどのような親子の距離感が正しいのかを知ることが第一ステップになります。
親子とは言え別人格ですから、親が子どもに無理強いしたり子どもの意見や考えを全く聞こうとせず、一方的にコントロールしようとすることは正常な関係とはいえません。
この場合、親と話し合いの場を持ったとしても、一方的に説教されるか意見が無視されてより傷つく結果になり得ますので、コミュニケーション自体を断つことが賢明です。

子供が親の気持ちを変えることは難しい?

マジメな人ほど逃げてはダメだと思ってしまいますが、毒親の場合は当事者同士の話し合いで関係を変えるのは難しいと言えます。
状況があまりにも深刻な場合は、専門家にアドバイスを求め自分1人で抱え込まないことが大切です。
いわゆる密閉空間のような親と子だけの空間から離れ、誰かに間に入ってもらうことで、親が「自分では気づかなかったけど、間違っていたかな」と反省する機会を作ることにつながります。

では、いつから距離を置くことを始めればいいのでしょうか。
人によってあるいは親の状況によっても答えは変わってきますが、自分の親が他の親とは違う気がする、1人の人格として全く認められていないと感じる、など毒親であることを示す兆候が見られるならそれは距離を置くタイミングといえます。
親が毒親かも感じたらまずは逃げて、信頼できる第三者にアドバイスを求めてみてはいかがでしょうか。