DVにつながる兆候とは

○○してくれて当然?

DVという行為は、依存心と強く結びついています。
つまり相手への要求や期待が行き過ぎて、自分と相手の境界線を無視してしまうということです。

私たちは皆、自分の意見を表明する権利があり、同時に他の人の意見を受け入れるかどうかを決める権利もあります。
例えば「何かをしてほしい」というのはただの希望ですが、「○○してくれないってどういうこと?」と言われたら、有無を言わせない圧力を感じます。
これが相手との境界を越えるということなのです。

暴力的に脅すことで自分の思い通りにやらせようという態度は、受け手に選択の余地がないため相手との境界線を越えていることになります。
そこまで深刻でなくとも、例えば親しい友達に「友達なら助けてくれてあたりまえ」という態度で接すると境界線を越えてしまいます。

すぐに返信がないとイライラ?

心理学を学んでいくと、ネガティブな感情の多くは過去の経験が原因であり、その感情を乗り越えられるように必要な癒やしを与えてあげることでをマイナスな感情を抑えることができたり、あるいはマイナスな感情が出てこないようにコントロールできるようになっていくという仕組みに気づきます。
例えば彼氏や彼女から連絡がなくて心配になるのは、親や同居していた家族などからの安定した愛情を感じていないことが原因かもしれません。

幼い頃からの愛情不安が大人になるまで尾を引き、愛されているという自信のなさから、感情がアップダウンしやすくなってしまうのです。
こうした原因を知り、受け入れて自分の感情をコントロールできるようになれば、例えば誰かからすぐに連絡がなくてイライラするというような状況にもうまく対応できるようになります。

ネガティブ感情に身を任せて感情が暴走し周囲に攻撃的になってしまっては、元も子もありません。
愛されたいのに愛されなくなってしまう要因が自分から作っていることになるからです。
だからこそ、自分の感情と上手に付き合う方法を学ぶのは大切といえます。

相手をけなす行為は甘えのしるし?

誰かと親しくなると、思わず相手のために、という感情が出て自己満足的な行動に走ってしまうことがあります。
これが献身的とか甘え合える関係と言われれば、一見愛情があるようにも聞こえますが、もし自分の基準で愛を押し売りするようならそれは健全な関係性とは呼べなくなります。

中には相手の容姿や癖、性格などに関する不満(相手が聞いたら傷つくようなこと)を人前でおもしろおかしく話すことで、コミュニケーションする人がいます。
その場に相手がいないから言っているのかもしれませんが、これは相手との関係性において甘えがあるからに他なりません。